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Harmony Kingdom "Bonnie & Clyde" from Two by Two Collection by Adam Binder 2001

ハーモニー・キングダム、トゥーバイトゥー・シリーズより、アダム・バインダー作「ボニー&クライド」。












ハーモニー・キングダムとは、イングランド、コッツウォルズにて彫刻家ピーター・カルヴァスバートが1992年に立ち上げたブランド。立ち上げ当初はアダム・バインダー他、4人が造形作家が原型を造り出し、独特の感性をもった小さな作品は、多くの人を魅了しました。素材は大理石の粉と樹脂をまぜた独特のもので、しっとり、ずっしりとした質感と自然な発色が作品の魅力をさらに高めています。

1999年からはアメリカでも紹介され、ますます人気となってゆきます。
主に動物をモチーフにした、どこか寓話的でシニカル、そして仕掛けのある芸術作品は、基本的に限定生産。
SOLD OUTとなれば二度と手に入らないことから、非常にコレクタブルなアイテムとしてファンの心をつかんで離しません。
現在でも、英国とアメリカを中心に新作が発表されています。

ハーモニー・キングダムにはいろいろなカテゴリーが存在しています。
その中でも、2匹がペアとなっているシリーズが「Two by Two/トゥーバイトゥー」。
フクロウやイルカなどがおりますが、今回のお品物はそのなかの、カエルの「ボニー&クライド」となっております。


さて、「ボニー&クライド」。
なんだか聞いたことのある名前だと思いませんか?

「ボニー&クライド」といえば、1930年代、禁酒法と世界恐慌のアメリカで、銀行強盗や殺人を繰り返したボニー・パーカー(1910-1934)とクライド・バロウ(1909-1934)のことでしょう。
彼女と彼の波乱にとんだ人生は、映画をはじめ数々の作品の題材となってきました。
1967年アーサー・ペン監督による映画「俺たちに明日はない」はあまりにも有名です。


多くの犯罪を犯し、最後は警察に射殺された二人ですが、狙っていたのは金持ちばかりであったことから「義賊的な姿勢」が共感を得ており、支持者も多かったようです。
そんなことから「ボニー&クライド」はちょっとイカレたカップルや、良い相棒の代名詞として使われることもあるとか。


さて、今回ご紹介するカエルのカップル。
1匹は枝の上に乗り、もう1匹は葉っぱを抱えてしっかりとつかまっています。
口元はちょっと笑っているようでもあり、お互いが居ることの嬉しさと安心感が伝わってくるよう。
滑らかでリアルな背中からは彼らの鼓動が感じられるようで、アダム・バインダーならではの造形の巧みさは言うまでもありません。
イカレた犯罪者であるようにはとても思えませんが、おそらく「最高の相棒」の意味をこめて、「ボニー&クライド」という名前をつけたのではないでしょうか。



製作は2001年。3000体の限定版です。

同年、アダム・バインダーは独立し、イングランド・コッツウォルズで自分の工房を立ち上げ、「Adam Binder Editions」として彼独特のこだわりに満ちた作品をつくっていくことになります。
「ボニー&クライド」ハーモニーキングダムにおいて、かれの最後の年の作品であるといえます。


当店で何度かご紹介しているアダム・バインダー。

彼は2013年から彼はブロンズ彫刻を主体とする活動をしており、小さな作品はほとんど作らなくなりました。

ブロンズ彫刻はとてもとても素晴らしいものですが、それはまさに「芸術」としての存在となっているため、彼独特の造形センスが活かされた小さな作品を多く揃える悦びは、年々難しくなっていくのは間違いありません。



アダム・バインダーのハーモニーキングダムにおける最後の年の作品。
二匹のカエルは、向かい合わせに置くのもよし、同じ方向を向かせるのもよし。
リアルな存在感で、様々な表情をたのしめる傑作フィギュアです。



◆England
◆推定製造年代:2001年
◆素材:石材・樹脂等
◆サイズ:高さ6.3cm/高さ5.1cm
◆重量:67g(2体の合計)
◆在庫数:1セット(2体で1セット)のみ


【NOTE】
*古いお品物ですが、本体はとてもよいコンディションです。大きな汚れやダメージはみられません。
*外箱には保管の際についたと思われる若干のアタリがございます。
*オリジナルのしおりが付属しています。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。



アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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